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楽器事典-ギター

津軽三味線

ギターとは・・・

世界中で最も普及している弦楽器と言っても過言ではありません。
ひょうたんのような共鳴胴(ボディー)に棹(ネック)を付け、弦を6本(7本や12本等もあります)張った撥弦楽器(弦を弾いて音を出す楽器)のことを一般的には指し、ヨーロッパで発祥以後、その手軽さから世界中に普及し様々なバリエーションが生まれました。指やピックなど演奏法も色々あり、演奏されるジャンルによって特化したものも含め、細かく分類すると何十・何百という種類があると言われます。

クラシックギター

ギターの歴史で最も古くからあるギターで、昔は羊の腸(ガット)で作られた弦を使用していた為『ガットギター」と呼ばれていた事もありました。
現在は4〜6弦には鉄の巻弦、1〜3弦にはナイロン製の弦が使用されています。
長い伝統により基礎の確立された楽器で、しばしば様々な弦楽器の基礎としても使用されます。
胴は木製(ハカランダやマツ等)で、指で弾く繊細な音を響かせる為に、素材は可能な限り薄く、胴の空洞は大きく作られています。

フォークギター・アコースティックギター

正式にはフォークギターですが、エレキ(電気)ギターと区別する為、アコースティック(生の)ギターと呼ばれる事もあります。
主にピックを使用した「ストローク」と呼ばれる技法での伴奏楽器として発達したギターですが、最近は「フィンガーピッキング」というクラシックギターの指を使用した奏法も取り入れられ、その技法も独自に発達しています。4〜6弦は鉄の巻弦、1〜3弦にはスチール製の弦が使用され、胴は木製です。

エレキギター

エレキ(電気)を使うことにより音量の増加・音色の操作を可能にしたギターで、今やロックやポップス等の世界では欠かす事の出来ない楽器となりました。
4〜6弦は鉄の巻弦、1〜3弦にはスチール製の弦が使用され、音を増幅させる為の「ピックアップ」が内蔵されています。アンプを使って音量を増幅させているので、電気を通さない状態ではほとんど音が鳴りません。

ベースギター

ギターの低音楽器です。弦は4本で、全て鉄の巻弦が使われています。ギターの3〜6弦の1オクターブ低い音が出るようになっています。

フラメンコギター

スペインのジプシー達が「フラメンコ」を演奏する際に取り入れ、独自に発達したギターです。素材はクラシックギターとほぼ同じものが使われていますが、「ラスギャード」と呼ばれる独自のかき鳴らす技法や、細かいリズムの要求される音楽性の為、音の立ち上がりが早くなるよう胴は薄く作られ、表面板には「ゴルペ板」と呼ばれる木製やプラスティック製の板が貼られています。

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ギターの歴史

ギターの歴史を辿っていくと、原点はエジプトの「ウード」という楽器に行き着くと言われます。
ウードは歴史上最も古くから伝わる弦楽器で、すべての弦楽器の原点とも考えられており、そのきらびやかな外見と相まってしばしば「弦楽器の女王」とも呼ばれている楽器です。
ウードを基とした弦楽器は様々に形を変えてアラビア地方の広い範囲に普及し、やがて10世紀前にはアッシアからアラビアを経て進行していったサラセン軍によってヨーロッパに持ち込まれ「ビウエラ」という楽器へとなりました。これがヨーロッパ各地に伝わりギターの原形となりますが、この頃は大きさも弦の数も地域によってまちまちでした。

一方、ササン朝ペルシアで用いられていた「バルバット」という楽器が中世ヨーロッパに伝わって「リュート」が生まれ、ルネサンス期からバロック期までの間、広く使われ全盛期をむかえます。
現在のギターに奏法も形も近いこのリュート(ギターとは伝わった経緯などから別系統の楽器と考えられています)の影響を強く受けながら形を変えていき、19世紀初期にはおそらく最も多くの種類のギターが作られていました。そして後、アントニオ・デ・トーレス・フラドによって現在のギターの基盤が完成されたのです。

ギターの種類

クラシックギター

19世紀に入り、フェルナンド・ソルやマウロ・ジュリアーニ等の作曲家達によってギター曲が盛んに書かれたことにより、ギターはヨーロッパで急速に普及します。

この後19世紀末期に一時衰退を見せますが、アントニオ・デ・トーレス・フラドによって現在のギターの構造が完成し、新しいトーレスタイプのギターを使ってアンドレス・セコビアが精力的に演奏活動を行ったことにより全盛期を迎えます。

トーレスの制作したギターは6本の弦を持つ特徴・共鳴胴の構造等、現在使われているギターの基盤となる物であり、トーレス以後のギターを「モダンギター」、それ以前のギターを「19世紀ギター」として、現在では大きく区別されています。 今では、これらの構造を引き継ぐものを総称して「クラシックギター」と呼び、4〜6弦には鉄の巻弦(繊維に細いピアノ線を巻いたもの)、1〜3弦には主にナイロン製の弦が使用されています。昔は羊の腸(ガット)で作られた弦を使用していた為「ガットギター」と呼ばれていた事もありました。

マティオ・カルカッシに代表される優れた演奏家たちによって教則本等も沢山書かれており、これらは様々な種類のギターにおいても基礎を学ぶうえで大変重要視されています。 胴は木製(ハカランダやマツ等)で、指で弾く繊細な音を響かせる為に、素材は可能な限り薄く、胴の空洞は大きく作られています。

フォークギター

大まかな構造はクラシックギターに準じますが、1〜3弦にはナイロン弦の変わりに鉄弦(スティール弦)を張り、その大きな張力に耐える為にネックやボディー等に改良が施されています。
大きさや形に様々な種類があり、ボディーの小さい物をフォークギター、大きい物をウエスタンギターまたは世界最大と言われた戦艦の名前よりドレッドノートタイプ等と呼びわける事もあります。

日本では「アコースティックギター」という名称でしばしば呼ばれますが、アコースティックとは「生の(電気を使わない)」等の意味で、本来はクラシックギター・フォークギターその他、「エレクトリック(電気)」の構造を持たないギターの相称です。 主にフォークソングを、ピックを使用した「ストローク」という技法によって演奏されていたためフォークギターと呼ばれますが、近年は指を使ったクラシックギターの技法も「フィンガーピッキング」として盛んに取り入れられ、その演奏技術も独自に発達しています。

エレクトリックギター(エレキギター)

ギターが様々なジャンルに取り入れられるようになり、音を電気信号化することで音量の増大、音色の多様化を図ったものです。 従来までの共鳴胴で音量を増やす構造とは別に、楽器に取り付けられた「ピックアップ」によって信号化された音を「エフェクター」と呼ばれる機器で加工・アンプで増幅するといった構造を持ちます。

ギターのピックアップは、弦が鉄で出来ている事を利用し弦の振動を電磁石によって電気信号化する装置で、その歴史については様々な説がありますが、20世紀初期にギブソン社のロイド・ロアーが発明したというのが有力な説だと言われています。 ピックアップを内部構造にもつエレキギターは大きく3つ、フルアコースティックギター・セミアコースティックギター・ソリッドに分類されます。

従来通り楽器本体に共鳴胴の空洞で音量を増加させる構造を持ったギターに、ピックアップが内蔵されているものをフルアコースティックギター、反対にボディーが1枚の板で作られていて、共鳴する空洞が無いものをソリッド、中間の特徴を持ったものをセミアコースティックギターと呼びます。

最初に登場したのは、ジャズやブルースで使われていたギターにピックアップを取り付けたフルアコースティックギターで、ギターの取り入れられるジャンルが広がっていくに従い、セミアコースティックギターやソリッド等、より音色を機器類に依存出来る構造になっていったと言われています。

ベースギター

ギターの低音楽器の相称で、ピックアップによるエレクトリック構造を持ったものをエレクトリックベースギター、アコースティックで共鳴胴が大きく、立てて演奏するものをウッドベースと呼ぶなど、種類も呼び名も様々です。

弦は4本で、全て通常のギターで使われるものより太い鉄の巻き弦が使われています。非常に強い張力をを持った弦の振動に耐える為に、ボディーやネックなど、通常のギターよりひと回り大きく作られているものが一般的です。
ギターの3〜6弦の1オクターブ低い音が出るようになっており、多くのジャンルで音楽の低域を支える役割を担っています。

フラメンコギター

スペインのジプシー達が「フラメンコ」の伴奏楽器として取り入れ、発達したギターです。
構造はほとんどクラシックギターと同じですが、「ラスギャード」と呼ばれる独自のかき鳴らす技法や、細かいリズムを要求される音楽性の為、音の立ち上がりが早くなるよう共鳴胴はクラシックギターより薄く作られ、表面を保護する「ゴルペ板」というプラスティックまたは木製の板が張られています。

ギターの構造

多くの種類のギターでは6本(複弦の場合は6コース)の弦が張られ、構えた時に一番下になる弦(一番細い弦)から順番に1弦、2弦…と呼ばれています。弦や本体の素材や構造等は、種類によって様々なものがあり、奏法以上にそれぞれの音の特徴を表す要素となっています。(ギターの種類参照)

ギター各部の名称

[左図]アコースティックギター上から  [右図]エレキギター下から

[左図]クラシックギターヘッド部分

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